授業でホモフォビックな発言を受けて、時には目の前の人を信じて期待してみることも良いかも、と思えた日記①

 
2022 01 16 Sun
私のPolitics of Translationの授業(講義というよりディスカッションベースのSeminarクラス)では、毎週1冊の文学を読んでテキスト分析したものを書いて投稿するという課題がある。今週は人種のアイデンティティがテーマになった文学を読み、私はあえてクィアリーディングをしてescape from identityをテーマにショートエッセイを書いた。
 
それに対して、意外にも他の学生から多くのコメントがついた。性的な仄めかしの解釈について、気が付かなかったけどあなたの意見に完全に同意する!!というものもあれば、全く別の角度から分析したという異なる意見ももらって、ディスカッションできるのがとても嬉しかった。
 
そんな気持ちも束の間、日曜の午後にある一つのコメントをもらって私の心はディザスター。


”On the other hand, maybe race and sex is something different because while having homosexual loving is wrong as a animal(I don't mean to offend it!), so it is natural to be disgusted, it isn't natural to judge people by where they are from. ”
(一方、人種や性別は違うかもしれません。なぜなら、同性愛の愛を持つことは動物として間違っているので(悪気はないんです!)、嫌悪感を持つのは当然ですが、出身地で人を判断するのは不自然だからです。)
 
 

ha ha ha hahahahhahaha hahahahaha 
wooowwww funny joke hahahahahah
hahahhahaha haha wait are you serious
haah haah hah
hah
wait what
am i 悲しい
yes

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最初はどんなジョークで返そうとか考えてたのが、なんだかだんだん悲しくてたまらない気持ちになってきました。
" it is natural to be disgusted"という言葉、”i don't mean to offend it”という言葉、"sex"と”sexuality”を混同しているだろう人から無責任に投げつけられるこの発言が胸に突き刺さった。

 

特に、これが人種差別との関連で使われた言葉だったのが悲しかったです。大半が人種のマイノリティであることを経験したことがある学生で構成されているこの授業では、ポストコロニアリズムについて深く議論を重ねてきました。私もアジア人として幼い頃に人種差別を経験したことがありますが、私にとって差別は常にインターセクショナルな問題であり、マイノリティの中でもさらにマイノリティを排除する、何かがなかったことにされるのが一番辛いです。

 
普段クィアコミュニティに関わるバイトをしていたり、クィアなエッセイを書くことに喜びを見出したりしている自分は嘘みたいに容易く姿を消して、かわりにinsecurityに満ち溢れた自分が蘇る。これまで生きてきて、セクシュアリティについては一度もこうした差別発言を直接受け取ることがなかったと気がつきました。自分のためとなると、途端に当たり前にできた思考ができなくなる。今日は早いとこ寝てしまいたいと思って毛布にくるまってみたけれど、まだお昼の14時でした。
 
そのコメントをそのままにしておきたくはなかったのだけど、どこを探しても精神的にそれをしうる隙間は見つからなかったので、それで教授に連絡して助けを仰ぐことにしました。
 
状況を説明した上で、以下のように伝えました。

 


If it were an academic discussion, I would like to reply with some references to back up my point, but I don't feel it is my responsibility to say anything back about this homophobic remark. Other students might also see this comment, so if possible, I would appreciate it if professor could let him know that this statement is wrong and take it back. 
もしこれが学術的な議論であれば、私の主張を裏付ける参考資料を添えて返答したいところですが、このホモフォビックな発言については、私が返信する責任はないと思っています。他の学生もこのコメントを見るかもしれないので、できれば教授にこの発言は間違っていることと取り下げることを伝えていただければと思います。 
 
 

 


2022 01 17 Mon

私は何かの刺激に感覚が圧倒されてしまうことは多いけれど、感覚を抜きにすれば良くも悪くもかなりちゃっかりしてるタイプなので、寝て起きた時にはもうすっかり平気になっていました。
 
すると朝10時頃教授から、以下のような返信を貰う。

 

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DeepLで訳した日本語

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これほど私のメールに真摯に返してくれると思っていなかったので正直驚きました。
彼はシスヘテロだと公言している白人男性。どマジョリティの彼。これぞSubstantive Representation...!
 
 
問題は
「支配的な言説の中で無視される立場から真摯に語ることは、教授の言葉をはるかに超えて人々の心や理解に影響を与える力があるので、私の申し出をよく考え、自分にとって何がベストかを決めてほしいと思っているのです。」の部分。
 
つまり、「教授が主体となって本件について話をしてくれるが、あなたも自分の言葉で話さないか」という提案。
 
授業は13:00-16:15で、現在10:30。
f **k i don't have time!!!!
 
昨日はcrisisのごとく心がご愁傷様で、「私はいま無理です!教授がよろしくお願いします!」って送ってそれで「wow i'm proud of myself!!! 助けを求めるメールを書けて成長を感じます!!良い経験でした。」て感じだったので自分が話すことになるとは全く想定してなかった。
 
きゃーどうしようどうしよう
もう元気もりもりなのでできないことはない


わーどうしようどうしよう
でも私は自分のこととなると声が震えるかもしれない

最悪の場合、涙が出てきてしまうかもしれない
それがいちばん嫌なので
やりたくはないです
そのうえ期末でとても師走なのでこの授業で精神がおわってしまうとしたら大体毛布にくるまって何もできない4-8時間くらいのロスは確実
明日は早朝からまたテストがあって、他の仕事の締め切りもわわわわわ
やめとこう!!!!!
 
と思ったが、最後にもう一度メールを読み返すことにしました。


胸にささる「自分にとって何がベストかを決めてほしいと思っているのです。」
自分にとってなにがべすとか、、、、
何がベストか、、、と言われると、、、
infjとしては、、、、無視できないんですが、、
 
結局
①どうせもう卒業するし
②この後社会に出て将来地位を築くだろう人も多い気がするから
③こんなサポーティブな場で自分の話を聞いてもらうチャンスがあるなら伝えてみたい
④今の自分だから話せることがあるかもしれない
と思ったから受け入れました。

②コマ目に発表があったので時間がなく、うまく話せるか不安が残りつつも仕方なくポイントだけ箇条書きにして用意しておくことにした。